2017年1月28日土曜日

ネックウォーマー考

野球の世界にネックウォーマーが導入されてもうしばらくになる。首元が冷えるのが苦手なので、僕はメジャーになる前からやっていたけど、これが学校の現場になったときに考えないといけないことを聞いた。
例えば顧問不在のとき、生徒同士でトラブルになったらどういうことが考えられるか。これを聞いたときに、自分の勘の鈍りに気付かされた。確かに。
スマホの動画が広まってから、僕は取り残されているように思うことがある。日常の道具ひとつとっても、学校に馴染まないものがある。勉強になった。また機会があればどこかでこういう感覚をシェアしていきたい。
みなさん、ネックウォーマーにどういう心配があるかわかりますか。学校の先生はこういうことを気にして生徒と過ごしているのです。

「初戦と高校野球と」

今日はシーズン初戦。「何ができないかに気づく」という課題を与えた。うまくいかなくていい。でもそれをこれからどうするかを考えていこうという話をした。良いゲームだった。
午後からは大阪の高校野球界の公立の雄、その高校にお邪魔してきた。教え子がちらほら。卒業生も偶然来ていた。たまに高校野球を見ると身が引き締まる。紅白戦でヒットを打っていた。頑張れ。
高校も中学校もたくさん共通していることがある。野球だけの子にならないよう、これからも自分の考えていることを伝えていく。硬式の打球音が耳に心地よかった。

2017年1月11日水曜日

「先生がつける時間」〜中・高の違いとそれをどう考えるか〜

学校というところで行われる教育活動のほぼすべては教師の指示や指導のもと行われる。しかも、子どもといっしょに。小学校の活動で先生がいない活動など聞いたことがないし、仮にあったとてよほど成熟したクラスのそれであろう。
高校生のとき、毎日監督はグランドに顔を出されていた。練習時間が長かったのもあるけど、スキマ時間でも必ず。今思うと、よほど時間や仕事をうまくやりくりしないとできなかったことだと思う。
でも、中学校の部活動にどれほど先生方はついて指導ができているだろう。先生がいなくて行われるのがデフォルトの教育活動って、学校で他に存在するだろうか。ケガやトラブルは起きないの?でもそれが多くの学校でのデフォルトじゃないかな、と思う。
現在の部活動は生徒の自主性や創意工夫に頼らざるをえない活動で、平日のわずかな時間や休日に予定をやりくりして行われている。条件面の不都合は議論がかまびすしいので措くが、コスパのバランスを良くするためにはいったいどういう施策が有効なのだろうか。
現状を生き抜く術と、先々をやりすごしていく術は今後絶対変わってくる。中学校の部活動の現状は多くの顧問不在の時間に行われていることを、もっと真摯に受け止めねばならない。
高校野球の世界ではほとんど休みがない。たぶん野球だけではなく、多くのスポーツがそうじゃないかと思う。大きな大会に良い成績を残し、良い大学に入り、というよくあるパターンだ。それがもう成立しなくなっていることも指導者は知っておく必要がある。
これは聞いた話。大学に指定校で入った人と、一般で入った人とを区別する企業があるらしい。要は「修羅場を(というには幾分ぬるいが…)くぐってきたかどうか」を見たいらしい。そうなるとやっぱり部活動が長年担ってきた役割がまだどこかで要請されているのかな、とも思ってしまう。
特に中学校はつける時間が少ない、というのは特にエビデンスもない印象批評だ。ただ、この現実は今後のシステムを考えていく上で看過してはならない。専門外の先生、つける時間が少ない、休めない。こういうアンバランスのなか、毎日の部活動がある。中・高の違いは近々の議論に反映されているのだろうか。
匿名の不平不満では何も変わらない。まずは現状の発信。次は建設的な議論。同時に、蔓延している「部活動とはこうあるべき」という「べき論」を是正していく現場の自浄作用が必要と思う。

2017年1月5日木曜日

初練習とこれからのこと

ウチの部は今日が練習初め。
・10分間走
・キャッチボール
・縦ノック
・テニスボールゲーム
・ダイヤモンドラン
・各種走
・50メートルダッシュ
・宿題点検
今日はあまり普段とやかく言わなくなってきていたことを口うるさく言った。
「自覚をもて」
「受け入れるのは諦めることじゃなくて、次のことを考えること」
バテバテの子もいてたけど、今日はそのうまくいかなさとどう付き合うか、向き合うか。体が動かんし今日はしんどいな、ボールがいかないからしゃあないか。いつもここで終わっていたのをもっと先に進めて、じゃあどうするねん。ここがウチの課題。
10分間走も漫然と走っていた子が散見。こうやってただやらされているだけは全く意味がない。キャプテン、中心選手、2年生が頑張らな誰が頑張るねん。こういうところに刺激を与える1年にしたい。
部活動をめぐって年末年始も僕のFacebookのタイムラインでは議論がたくさんあった。ブラックだとか、こういう議論はあるけど明日もやっぱりいつもの活動はある。
子どものためと言いながらチームの勝利を自分の手柄にしたり、生徒を子分のように扱ったりと、変な目で見られても仕方がない活動もきっとある。自分の向き合い方をきちんと考えていかないとあっという間に生徒の現役時代は終わる。せっかく関わるのだから、生徒の目線に何があるのか、指導者はどこを見させたいのか、なぜそこなのか。こういうのを考えて活動したい。
……、と前向きなことばっかり書いているけど、ここには書けないいろんなことを抱えて明日がある。そういうことこそ、指導者が大切にしていかないといけない話ではないか。そういうことは表には出てこないし、出せるものではない。だからこそ、地に足付いた本当の声をどうやって形にしていくかは指導者の仕事だと思う。指導者である前に、学校の先生である以上はこの仕事はなくならない。それこそ、部活動の意味だと僕は感じている。

高校版 修学旅行に行ってきた

二泊三日の修学旅行を終えた。よかった。誰も損をしない行事になった。 ちょっと昔、修学旅行委員長に推した生徒がいた。引っ込み思案、でも、力がある。彼はやりたそうだったので、僕が推した。八面六臂、気配りや決断力があった。その彼をレクレーション大会のあと、みんなでサプライズで感謝の言葉...