2021年11月5日金曜日

最良の生徒指導は「親切」


漢文の授業で書き下し文をする時間になった。屈原の「漁夫辞」。文学史と作者の紹介、5月5日との関連性を話して、後半はこういう活動の時間。

何もしない生徒がいる。

みなさんならどうしますか。

よくあるのは教卓(教壇)から「おい、手が止まってるぞ」「なにサボってるねん」とやりこめるやり方。これをご覧になっている方はきっとそういう接し方はしないと思うけど、いまだにそういう声かけ(と言っておこう)があることに驚く。

生徒の気になる動きがあれば、近くに言って声をかける。これでおおかた変な受け止められ方にならない。

「なんでやろ。あの子もこの子もやってない」と思ったので、しばらく観察。わかった。

もし、ノートがなくなって今作業がストップしているなら、ここに余っているプリントあるから、裏に書いてノートに貼るといいよ。必要な人は取りにおいで。

懸案の生徒たちがこぞってきた。単にノートがなくなっていただけだった。

「それならそうと、自分から言いに来たらいいのに」というのは確かにあるけど、そういうのはもう横において、生徒ができる環境を提供できるならそれでいい。不自由して工夫するのもひとつ。でも、それを見取って声をかけるのは先生。高校生に? それでいい。正しいか親切なほうか、迷ったら後者。「Wonder」という小説の一節を実践し続けている。生徒の手が動くなら、別に僕はこういうのは気にしない。時間がかかる場合もある。でも、自分で手と頭と動かすほうを選びたい。

今日は模試だった。みんな、志望校はどこと書いたのだろう。お世話になった人に、余裕があるときは周りの人に、自分の近い人に、親切にできる大人になってほしいなと、つくづく思います。




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