2017年6月3日土曜日

「大阪市春季総体」

朝から大会の運営に。南港中央球場で行われた。春は南港、秋は舞洲。大阪市の定番の流れ。僕は生徒とここで野球をしたことがない。市大会4強のみの特権。毎回好ゲームで、バックネット裏で好き勝手言うのがまたおもしろい。
もう専門委員になって10年を過ぎるが、僕より若い先生がどんどん組織を回している。たぶん僕もそういう瞬間があったのだと思うけど、全く貢献できていない。この委員に関わってすぐは大先輩ばかりでやたらと気を遣ってヘトヘトだった。なつかしい。委員が多くなって、春と秋とで半々で運営。もちろん組織のトップの方々はどちらも。こういうみなさんが大阪市の野球を牽引している。ちょうど僕らの世代のちょっと上の先生方が中心。僕はその隅っこにいる。

ここに来ると、野球っていろんな形があるなあとつくづく思う。アップ、声、応援、選手、点のとり方、作戦。バックネットのレギュラーの僕は、ここでいつもワケシリの先生方に教えてもらう。そして考える。ここでプレーした子たちはいつまで野球を続けるのだろう。ケガを押して出場した子もきっといるはず。勝っても負けてもすごく大きな思い出になる。
ここに至るまでの軌跡もこの10年、15年でずいぶん変わった。専門委員の先生方は熱心に指導をされている方ばかり。ある時期から、こういう「熱心な先生方のチーム」が必ずしも勝ち上がっていないことに気がつくようになった。野球は勝負事なので、運や調子次第で勝ったり負けたりする。そんなのわかっている。でも、そういうことじゃなくて、という話。
野球を取り巻く環境で、スパルタとか長時間練習とか、やっと見直されてきている。次は関わり方の時期にきている。休みの価値観も変わってきた。きた、と書いたのは、まだ途上だと思うから。極論を言えば、少なすぎるくらいで本当はいいと思っている。ただ、今日はこういう話ではないので、これについてはここらで措く。
僕の師匠がある時期に「『ここはピッチャーとバッターの勝負やから、ランナーは邪魔すんな』と言うねん」と言っていた。今になって僕はこの言葉にすごく惹かれる。スクイズを仕掛けて失敗したら「打たせたらよかった」、打たせてアウトになったら「小技でいくべきだった」、初球からいったら「待てのサインを出しておけばよかった」などなど。こういう妙味こそ野球のおもしろさ。確かにそう。
わかるんやけど、打ち取られて後悔したらそこをバネにしていく、バネにできる子になってほしい。大会で負けたら元も子もない。わかる。ここの緊張感こそ、生徒にぜひとも体験させたいことなのかも、と考えている。プロならこうはいかないのかもしれない。
どういう引退が彼らにとって幸せなのか。勝ち続ける。そういうチームもきっとある。生徒が後悔しない環境を与えられていないよな、そういう環境のひとつのしての指導者になっていない自分に反省する。今日はスタンドでそんなことを考えていた。どうか、野球が好きな子になってほしい。

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