2017年8月20日日曜日

システムではなく、目の前の生徒とどう関わるか

「部活動指導スタートブック」は、これから先生になる人、なりたい人、なりたての人をイメージして書いた。これは今のシステムが続いていくことを前提にしている。一方で、部活動が学校の外の活動になっていくかもしれないという動きもある。僕はこの両方の動きについて、特に前者について関心がある。後者は僕には空中戦のイメージがあり、現場の声がどこまで反映されていくのか計り知れない。だとすれば、現行のシステムでいかに生徒が積極的に、主体的に参加しようと思えるようにしていくかについて考えたほうが有益だと考えている。もし良い実践ができれば、どこかそれから普遍的な理論が抽出できれば、今後の部活動指導の役に立つかもしれないと。それが、特にこんないろいろとニーズがある時代に、部活動の顧問を務める人とそれを共有できればと心底思っている。制度論で部活動の是非が話題になることが多いが、きっとあるはずの部活動指導の普遍的な指導法や考え方などを現場から発信していくことで、今日的な部活動のあり方がわかってくるはずだ。制度論について、実は僕はあまり興味がない。関心は確かにあるが、抜本的な改革がこの先なされると確実に考えているので、そのときのために自分ができるスタンスをしっかりと持っておくほうが僕は大切だと考えている。そうは言うものの、いつか不必要になるかもしれないことを真剣に考える必要があるのか、と正直思うフシがある。これが、いつも部活動の発信をしながらのジレンマだった。いつも練習試合をしたときなど、僕が関心のあるテーマでいろいろと相手の先生と話をする。僕より若い人がすでに多く現場にいるのでそのみなさんに聴くと、学校の中でやっている活動ということがあまり意識されていないように感じる。(これを言い出すとまた制度論なるけど、そういうことはわかった上で)。関わる時間について、関わり方について、組織づくりについて、保護者との連携について。ブラックどうのの話は僕が本を書いているときはここまで声高になっていなかった。僕は自分が書いた本で「こういう考え方があるとは知りませんでした」と、言ってくださる方がいる現状が問題だと思っていた。あの本は教師になって10年ほどのまだまだ薄い実践から発信したものなので、今後も補完する必要がある。制度論が空中でやられている一方で、僕は生徒たちとどう向き合うのか、ということをメインにずっと考えていきたいと思っている。勝ち負けがすべての世界の部活動もきっとある。僕みたいに地面をずり這いしながらどこにでもあるような部活動の世界もある。僕にとって部活動は生徒といっしょに過ごす学校の活動のうちにある。そうじゃない、と考えている人たちや、やり方が全くわからない人たちと、どの部分を共有していくのか、それがこの後に必要になってくる視点かと思う。
言いたいことがうまく言えないな。また思い立ったら書きます。教室と同じと言いながら違う部分ももちろんあるし、教室の延長と思うほうがいい部分もある。頭のバケツがひっくり返った状態でひとまずまとめた拙著。まだひっくり返って拾えていないことと、発信したからまた増えたこと。いらなくなるかもしれないけど、僕はここを愚直にやっていく。

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