2021年10月24日日曜日

40歳の教員採用試験 体験記 ②

 ①の続きいきます。

面接対策ということで、聞かれそうな質問のQ&Aを作った。中学校から高校、大阪から兵庫への鞍替えは必ず聞かれる。ここは当然のように準備。

高校で勤めてみたいと思ったのは学生の頃はやはり甲子園だったけど、今は違った。中学で長いこと勤めると「この子はこの先、卒業したらどうなっていくのかなあ」と先に思いを馳せるようなことがあった。実際は追跡調査まではしていないものの、卒業させて終わり、みたいな感覚はちょっと寂しい、この先が見られるなら見てみたいという気持ちがあった。しんどい子ばかりの学校もある。高校の先生は本当にたいへんだなといつも思っていた。

大阪から兵庫に関しては、プライベートなところで答えを用意した。大阪は生まれ育ったところ。そこを離れるとなるとやはり寂しさはあった。これもまたいつか。

兵庫は一次で集団討論がある。自分の話ばかりでもいけないし、主張しないのもいけない。あらかじめテーマが試験より先立って発表されるので、これをもとにして。3つのうち、一つが選ばれる。どれもこれも、「なぜ先生になりたいのか」「どんな先生になりたいのか」が明確にあれば答えられる。確かに最新の情報の予備知識は必要だけど、それは枝葉末節。自分より年齢が若い方と討論をするはずなので、うまくやれるかちょっと心配だった。

そういう感じでコロナの休校期間やテレワークで空いた時間を利用して爆発的に勉強した。猛勉強という言葉がふさわしい。このトシになるとすぐに忘れる。特に一般教養は骨が折れた。每日地道にやり続けることを日課にした。しんどくても必ず少しでも。同僚で採用試験を受ける人たちと励まし合いながらやった。

もし今年ダメならどうするか、とかそんなことは一切考えず、仕事と両立することを心がけた。何より自分の武器は長いこと生徒たちと過ごした時間がある。これを言語化することも日々やってきた。あとは地道にやっていくだけ。特に古文、古典文法、漢文はほとんどやっていなかったから来年のことを見越して、YouTubeなどの授業動画を活用して必死にやった。これが今でも確実に活きている。クラスの子たちにもうまく使うといいよと、アドバイスした。

仕事に学歴は関係ないとよく言う。本当だろうか。少なくとも大学生になっても「猛」がつくような勉強をしてきたことのなかった僕は、本当の努力を知らなかった。しんどい思いをして志望校に合格した人はこういう練磨に耐えてきたのだろうと察する。そういう意味で学歴はある程度必要と思う。ないならないでいい。どこかで僕みたいにガツンガツンと頭を打って、そこからやればいい。なんとかかんとか中学校では勤めはできたし、勉強する意味をもう一度確認しながらの受験勉強の時間になった。矛盾するが、いい仕事はきっと学歴でするものではない。ただ、努力の跡としての学歴はウソはつかないのじゃないかと思う。

さて、今回はここまで。実際の試験のことは守秘義務もあるのであまり書けませんが、ほんのりと書けるところを探して次回は綴ることにします。③に続く(かな?笑)。

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